iOS7のデザインがちっとも好きになれないんだが、どうしたもんだろう

2013年10月11日

久しぶりにAppleネタ。「iOS7」のアップデート開始からもう半月以上が経過した。にも関わらず、まだアップデートをしていない。実は6月の「iOS7」発表時、いやその前の噂の時点からそのデザインには嫌な予感がしていた。どうにも中途半端で、個人的に気持ちの悪いデザインだったのである。

あ、でもこれはプロトタイプだから完成版までにはきっちり作り込んでくるんだろう、と期待していたのだが、それは失望に変わってしまった。いや、いくら「iOS7」のデザインが嫌いでも機能は素晴らしく進化しているのだから、やはりアップデートすべきだという意見もあるだろう。

ちなみに、AppleのWebサイト上にある「iOS7」の説明にはこう記載されている。

iOS7の設計に組み込まれた様々な要素の一つに、それを搭載するデバイスへの配慮がありました。iPhone 5sには、A7チップと64ビットアーキテクチャが採用されることがわかっていたので、これらを最大限に活用できるように設計したのです。

つまり、「iOS7」の機能は、64ビットのiPhone 5sで使ってこそ最高のパフォーマンスが発揮できるといっているのだ。iPhone5以前の機種なら「iOS6」のほうが相性がいいということだ。Appleのように、ソフトとハードが一体化していて、それが対をなして開発されていく場合は、OSのアップデートと同時か、その後に発売されたハードに買い換えていくほうが理想的な使い方だ。

だがしかし、それは経済的に厳しい場合が多いので、多少のパフォーマンスは犠牲にしても新しい機能の恩恵を受けるために、OSだけをアップデートするというのが現実的な選択だろう。今回もそうする予定だったのだが、このデザインとずっと付き合っていくのかと思うと、かなりなえてしまった。だから、まだ「iOS6」のままなのだ。

 

先月、長谷川恭久氏のPodcast『Automagic』で「Yahoo! の新しいロゴとエンジニア中心のデザインプロセスについて」というテーマの回を聴いていて、なんとなく腑に落ちるものがあった。かなり話題になったYahoo! の新ロゴ決定プロセスについての考察である。「デザインは、すべて計算すれば完成するのか」という問いかけ。Yahoo! のロゴ、確かに理詰めで説明されるとそうなのかなあ、と思ってしまうが、そんなことはユーザーにはあまり関係ない。ずっと付き合ってみて良いか悪いかだけなのだから。エンジニア的な価値観で自己満足のデザインをしてはいけない。

今まで、Appleのデザインを象徴していたのがジョナサン・アイブ氏であることは疑う余地がないだろう。しかし彼のデザインはプロダクト、いわゆるハードとしてのデザインであった。それが、ジョブズ亡き後のゴタゴタでOS、つまりUIというグラフィック要素が大きく絡んでくるデザインも兼務するようになり、その始めての成果が「iOS7」なのである。

果たして、プロダクトの優れたデザイナーはグラフィックにおいてもそうなのだろうか? 彼は、プロダクトで「遊び」のあるデザインもしていた(ある時期までのiMacのように)。その点では「デザインは、すべて計算すれば完成する」というわけではない。

しかし、「グラフィックの遊び」というのは「プロダクトの遊び」とは違うところにあるような気がする。特にUIやUXに関連するグラフィックデザインはその「遊び」の効かせどころがまったく違うのではないか。少なくともアイコンやギミックでばかり遊んでいてはダメなんだろうと思う。

ジョブズ&退任したスコット・フォーストール氏の「スキューモーフィック(実物の存在や質感を感じさせる)デザイン」はそれなりに考えられていた。中には、あれこそ「遊び」だという人もいる。しかしそこには、なぜこういうデザインが必要かという理由がはっきりと存在していた。

アイブ氏は今「iOS7」でそれを説明できるだろうか? いや、できるのだろうね。おそらく理詰めで、プロダクトデザインをするときのような価値観で。でも、「デザインは、すべて計算すれば完成するのか?」という見方をすると、その計算の使いどころにミスマッチが生じているような気がしてならない。

 

iPad3(新しいiPad。このネーミングもどうかと思うけど、あっという間に誰も呼ばなくなった)が手元にあるので、試しにそちらをアップデートしてみることにした。使っている頻度がiPhoneよりも少ないからというのがその理由だが。

あのフラット感とかアイコンの安くささ、ズーミングの挙動などはやはりダメであった。機能についても僕自身の使い方ではそれほど恩恵は受けなさそうだ。いずれ、今利用しているアプリのほとんどが「iOS7」の機能に特化していくことになると思う。それまでは、ちょっとしばらく無理そうです。

そして次には、今月中ともいわれているMacOSの新バージョン「Marverics」が控えている。ジョナサン・アイブ氏のUIやグラフィックデザインが好きになれるかどうかはそこで決まる。

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