クラウンに求められているのは、本当に「愛」なのだろうか

2013年1月7日

ピンクというのは意外性のある色だ。他の色で満ち溢れている空間でもピンクが登場することで一気に世界が変わっていく。かつて松田聖子が歌う『ピンクのモーツァルト』というヒット曲があったが、まさか『ピンクのクラウン』が出てくる時代になるとは思わなかった。なんたって、あの「いつかはクラウン」(これも古いな)なのだから。正確には「今年中に出す」ということらしいが。

これが発表されたときに思わず


とつぶやいていた。ジョーク? ネットでもかなり話題に登っていた。

PANTON社が発表した「今年のテーマカラー」はエメラルドだそう。
色彩の勉強をした人はわかると思うが、エメラルド系の補色(反対色)として効果的に使われる色はピンク系である。エメラルドがトレンドになるということは、相乗効果としてピンクの出番も多くなってくるということか。

TOYOTAの戦略室や、そのクリエイティブを手がけるエージェンシーなどは、そんなことを織り込み済みなのだろうか。報道によると、ここしばらくのキャンペーンビジュアルとなっている、ドラえもんの「どこでもドア」の色と連動させたのだとか。

権力より、愛だねそしてコピーが「権力より、愛だね」だ。ピンク=愛というのは極めて単純明快であり、これが「Vitz」や「Passo」という若い女性をターゲットしたスモールカーであれば予定調和なのだ。今までのクラウンのイメージだとしたら「権力」や「大人」が予定調和だっただろう。そこにこの「ピンク」と「愛」がきた。はたして、どんな人たちがターゲットなの?

ドラえもんがモチーフのReBORNキャンペーンにより、相当にTOYOTAのイメージは変わったとは思うが、どうやらとことん世界を変えてみたいらしい。新型クラウンのプロダクトデザインについては賛否両論があるということだ。しかし、今回の目玉は、少なくとも外観上は、ピンクという色なのである。

ターゲットがどうこうというよりも、とにかく変わるんだということをアピールしたかったのではないか。「マジで変わっていかなければいけないよ、日本」というメッセージにも近いような。「ピンク」や「愛」はその道具に過ぎない気もするのだ。ある意味の開き直り。

TOYOTAもこのカラーを本気で売りたいなどとは思っていないだろうし、新型クラウンの売れ行きにも相関関係は生まれないだろう。しかし、単なる客寄せパンダにしてはメッセージ性が強い。

このピンクカラーは限定販売の予定らしいので、これを買い、普段使いに乗る人はほとんどいないかもしれない。相当な変わり者か勇気を持った人に違いない。このピンクを実物で見ていないのでWebやCMだけの想像ではあるが、かなり濃い目のビビットピンクだと思う。意外にシックにも見えるから、乗りこなせる人がいたら相当にカッコイイだろう。

今年は『ももクロ』も紅白によってブレークしそうだし、大河ドラマが『八重の桜』ということで、カラーそのものがビジュアルに登場しなくても、ピンクのイメージが日本を席巻しそうな予感がする。ということは、林家P夫婦もくるのだろうか。注目しておこう。

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